Everlane に行ってきました。その場で買えないのに、お客さん続々の謎

Everlane に行ってきました。その場で買えないのに、お客さん続々の謎

ニューヨーク滞在中に行きたいところは数あれど、滞在日数が少ない!ので、行く前にかなり入念にスポットを絞っていました。ファッション産業で働いているので、仕事に関わる事情と見ておきたくいくつかのスポットを回ったうちのひとつが、Everlane (エバーレーン)。ホテルからもほど近い、SOHOエリアで歩いて15分位。入り口?と思われるビルの前にはこんな小さな看板がポンっと置いてあるだけ…。思わず見逃してしまった私は、Googlemapを逆さにしたり、それっぽいスタイルをした街の人に聞いてようやく場所がわかる始末。 SOHO studio 5Fと書いてあり、無機質なスチールのエレベーターで5Fへ。同乗していた女性はブランドカラーのボブヘアーに、細身の白いパンツとゆったりとしたアースカラーのニットにサンダル。良いアロマの匂いがしました。

Everlane 
415 West Broadway, #5S New York, NY 10012
(Everlane Soho Studio)

Everlaneって何?

2010年にサンフランシスコにて、Michael Pressman が創設。オンラインストアは数あれど、何よりの特徴はRadically Transparency = 徹底された透明性! 何が透明なのかというと、洋服を作る過程の「コスト」を徹底的にオープンしている点です。原材料、工賃、流通、税金が主に商品代金としてかかります、とハッキリとアイテムごとに表示。

コストについては以下のように記載があります。これはカシミヤクルーネックニットの例。
原材料 USD 26.65
工賃 USD 12.00
輸送費 USD 0.60
関税 USD 1.61
付属パーツ USD 1.60
合計 コスト USD 42.00
Everlaneでの販売価格 USD 100.00

Traditional Price USD 210.00  →こちらはいわゆる一般ブランド品価格。コストに対して5-6倍の販売価格です。これ・・実感します。店舗運営費や広告、在庫リスク、セールでも利益が出るような値付け、検品代や不良品リスク等も含めると特にインポート製品の値段はうなぎのぼり。

お店の雰囲気、スタッフはお家感覚

明るいクリーンな空間に、サイズごと一枚ずつの洋服がずらりと。夏から秋に便利な薄手のニットや、トレンチっぽいものも多数。革製のトートバック、シンプルでくせのないシューズはイタリア製。革製品は未だ、イタリア製が強いですね。小さめの胸ポケットがついたTシャツは中国製。工場がある都市名が書いてありました。殆ど洋服は中国、ベトナム製が多い印象。

仕事でも関わりのある国、イタリアでも商品が作られていました。

Everlane のウェブサイトを見ると、こちらの製品を作っている世界中の工場の場所、従業員数、今のお天気、写真含めて確認できます。たとえばこちらの、Bresica のShoes factory. イタリアはやっぱり「革製品」の製造(バック、靴)が得意なので、Everlaneのプロダクトも作られていました。工場名はさすがに出ていませんでしたが、あれ・・この人、どこかの展示会でお見かけしたことあるなぁという方もちらほら。

イタリア出張の際に、私が思う事。

バイヤー皆さまと工場に行って商品企画のお手伝いをしたりするので、年に4回程イタリアに行っています。アイテムは紳士・婦人の全アイテム領域ですが、イタリアのものづくりも日本と同じ?で、後継者がいない、工賃の安い地域での製造地転換があり、調子がよい!とお話しされている工場はあまり聞いたことがありません。特に値段の問題は非常にシビアで、同じ原材料、同じ製造工程、同じ最終製品になったとしても、他国に比べると「イタリア製」は高い。だからこそ、「イタリア製」ってほんとにGood Qualityである、という理由や製造過程をオープンにする理由があるんだと思います。私はどうしても、「イタリアびいき」視点で見てしまうので、バイアスかかった視点になってしまうのは自戒しつつも・・MADE IN ITALY 自体が、ブランドであることを大切にするべきだなと。


(写真はすべてEverlaneの公式ウェブサイトより)

そして、最終消費者、お店、バイヤー、工場の方々との繋がりの中でお仕事をしているので情報共有は本当に大切。お客様は「自分の納得感」のある買い物を求める傾向がどんどん強まってくると思うので、「なぜこの商品なのか、この値段なのか」っていう疑問に対して、答えられる人でありたいです。そして、知ってもらう努力をもっとすること!エバーレーンは、SNSをつかったイメージ出しも常に「一定の統一感」があってとても素敵で、シェアしやすい。ひとくせは・・そんなにないけれど、「わかりやすさ」って大事です。

Honest by (オネスト バイ)の創業者 Bruno Pietersの言葉

生産地偽装問題はたびたび明るみに出て、不当な児童労働問題や搾取の温床になっているケースもある生産地。これはファッション産業に関わらず、ですが製造に関わる全ての業界で「現地でしかわからないこと」って、残念ながらある。だから私はこれからも現地へ行って、この目でクオリティや生産背景を確認すること、そして伝えていくことは大切なことだと思っています。

Everlaneと同じ、製造に関して全て公開している Honest by (オネスト・バイ)の創業者 Bruno Pieters の言葉がズバリでしたので、引用します。

僕はそんなに不正をしなくても、透明で持続可能な形で前に進める事を示したいと思った。我々は善き存在になることができる、と示したかった。100%の透明性というのは当たり前のサービスだと僕は信じている。人は自分が何を買っているかを知る権利があると思うし、それにブランドだって自分たちの行いに本当に自信があるなら全てを明らかにすることに躊躇する理由は全くないはずだ。

引用:Free Magazine

透明性を持つことは、これから更にビジネス含め個人にも求められる部分なのかなと。みんなとすぐ繋がれるからこそ、「この人、このモノ」って一体なんだろう?の答えを、ぱっ!と分るようにしてあげる、してあることは欠かせないと思います。疑問を「あえて」残すのが、方法の場合もあるけれど・・誰かに見つけてもらう、正しいことをするのが先決な、はず。