出張日記:ス・ミズーラのスーツを仕立てるということ 

出張日記:ス・ミズーラのスーツを仕立てるということ 

次の職人さんは、オーダースーツ。スーツのオーダーといえば、ナポリ!何人か有名な方がいますが、今回取材をした方はその中でも、ナンバーワンの異名。日本では、ビームス、バーニーズニューヨークを始め、一流のメンズショップで展開しています。既成服も勿論素敵なのですが、なんといってもオススメはSU MISURA (ス・ミズーラ)。いわゆる、完全フルオーダーのスーツです。

72歳のサルトリオの御方は、最初のキャリアはなんと陶器のデザインをしていたとのこと。ドイツ・ハンブルグ近郊の街へ修行をしたのち、ナポリの古巣へ戻ってきました。そこで出会ったのちにマエストロ(師匠)となる人たちとの出会いがあり、サルトの道へ。2年間は縫製の技術のみをまなび、22歳で独立します。 

カッティングや、フィッティングの技術は全て独学、経験で学んだとのこと。昔の職人は結構そういうタイプの方が多い気がしています。ある程度基礎を学んだら、あとは自分の独自性を見出すために「まず、はじめてみる」。石の上にも三年・・という言葉、あまりイタリア人にはないようです。 

お客様とのコミュニケーション、会話の流れ、携わっている仕事やライフスタイル。趣味他・・様々な話しをしながら、フィッティングをしていき、その方にお勧めの生地や色の提案をしていきます。豊富な知識を持っていて、数多くの方のサルト経験を積み重ねていくほど、お客様ひとりひとりにぴったりのスーツが提案出来ると言います。はい、職人は「over 70」を狙え、ということです。経験値がまったく違いますし、その分お値段ははりますが人生を変えてくれるスーツとの出会い。

女性ものは・・まだやっていないとのこと。残念!日本にも定期的に来られてビームス等でオーダー会をやっているので、気になった方は行ってみては?自分の身体にフィットしたスーツを着るという贅沢は、私は女性だから分からない部分がありますが・・仕事をぐっと頑張りたい男性は是非に挑戦してほしいと思います。特にスーツというアイテムは、男性にとって信用の証でもあるし、戦闘服でもある。そこに投資する価値は存分にあると思っています。 

オーダースーツ職人
Luigi Dalcuore 72歳
Web ; http://www.sartoriadalcuore.com/en/

 

過去の出張日記:(2017/6)
出張日記 :今年もスタート。サマータイムのフランクフルトにて。
出張日記:ミラノ→ナポリへ。新規靴工場、シャツ工場、自分なりの見極めポイント。
出張日記:比べないオーダーメイドシャツ屋
出張日記:ス・ミズーラのスーツを仕立てるということ